
知るロング・ディスタンス・ハイキングの世界への誘い
#01
ロング・ディスタンス・ハイキングは
歩く距離が長い分だけ物語がある。
ロング・ディスタンス・ハイキングの世界へと
誘ってくれる本をハイカーたちが
セレクション。
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ジェリー鵜飼Jerry Ukai
イラストレーター

バックパッキングのすすめ
自然を肌で感じる古くて新しい旅の方法
自然を肌で感じる古くて新しい旅の方法
堀田さんの文章は
部屋にいる場合じゃないなと思わせてくれるんです
部屋にいる場合じゃないなと思わせてくれるんです
堀田貴之さんはとても言葉を持っている方で、歩きたくなる気持ちに火をつけてくれるんです。あと、自然を愛する人ってとても真面目で「しっかりしなきゃいけない」みたいなところが強い人が多いんですけど、堀田さんのスタンスはもうちょっとイージーな感じだから、自分にとてもフィットするんです。ハイキングするぞ! と意気込むのではなく、「テレビを消して、お気に入りの服と靴で、自分の中のチャンネルを変えて裏山に行こう」という感じですね。その時に持っていくのはゴーっと大きな音が出るバーナーじゃなくて、音がしないアルコールストーブにして、静かにお湯を沸かしてコーヒーを飲もうよ、みたいな文章の書き方がとても心地いいんですよ。これは部屋にいる場合じゃないなと思わせてくれるんです。

ジェリー鵜飼
じぇりー・うかい/1971年生まれ。イラストレーター・アートディレクターとして活動中。数々のCDジャケットやファッションブランド、アウトドアブランドのロゴ、広告、カタログ類を手掛ける。また最近は執筆活動も積極的に行う。ウルトラヘビーのメンバーとしてアート活動も意欲的に行う。

荒野へ
自然の中を歩く世界には
物質世界から離れていく楽しさがあると思います
物質世界から離れていく楽しさがあると思います
映画化もされて有名な一冊ですが、最初に読んだ時はあまりピンと来なかったんです。その当時は自分も若くて、ロング・ディスタンス・ハイキングの世界も全く知らなかったし、都会で仕事をしながら読んだから、主人公は無謀な青年だなと思ったけれど、今になっていろんな人がいることを知った中で読むと、気持ちがよくわかるんです。脳みそを使わないでも生活ができてしまうこの便利な世の中で、彼はそういう暮らしじゃない世界に飛び出して、ちゃんと生きようとしたんですよね。東海自然歩道はとても長いトレイルだから、多くの人がセクションハイクになるかもしれないけれど、自然の中を長く歩く世界の扉を開けることって、物質世界から離れていく楽しさがあるんだと思います。